観葉植物を考える part1
「インドアグリーン」

ジェームス・アンダーウッド・クロケットというアメリカの高名な園芸家が、1972年今から約50年前の書籍「グリーンライブラリー」Foliage House Plantsの冒頭で家の中に作る緑の世界のことを述べています。


その当時数年前までニューヨークの建物の上にある多くの植物がならぶ大きな温室を創造できなかったし、街中にもおびただしい園芸店はなかったと。そしてあらゆる商業施設や高層住宅・一般住宅あらゆる場所を緑で飾るようになったことがそのブームを招いたと思われると指摘しています。そのブームはニューヨークばかりか全国にひろがっていると。その当時「多くの人が長時間閉じこもる屋内を少しでも居心地よくするために、植物の効用が非常に大きいことを認め始めたせいだと。」


そこに面白いことが書いてあります。
『植物は人間に必要な酸素を供給してくれ、乾燥した室内に湿り気を与える。また美しいから置く。しかしそんな理屈抜きで、植物は人間的な深い要求を満足してくれるという単純な理由で栽培しているのだと言っているのです。それは「過去の仲間であった緑の植物や動物といった人間環境を、できる限り模倣しようと努力しているのである」というある原子力科学者のことばを伝えています。そしてロス・パーメンター「わたしの窓辺の植物」という著書の中で「人間は意識していようとしていまいと、いきものの近くにいる必要がある」と共鳴しています。』


わたしの住処はどこに越しても、常にジャングルになります。鳥が放鳥され、緑でいっぱいになり、来訪する方はまずそこに住んでいるということに驚くほどです。これを読んだときに、正にわたしにとっての心地よいジャングル的な空間は本能なのだと安心しました。一見みると、変人?に見えるよなぁと自分でも考えているからです。東京に生まれ東京に育ち、今なお住み着いているわたしの都市での心地良い暮らしへ近づくひとつだったのでしょう。


ここ50-60年、人の生活が急激に近代化した時代に、インドアグリーン観葉植物も同時に発展してきました。そして、またAIやこの新型コロナウィルスによる人の生活環境変化により人と植物の関係も急激に変化することと思います。「過去の仲間であった緑の植物や動物といった人間環境を、できる限り模倣しようと努力しているのである」という科学者のことばは未来のインドアグリーン観葉植物との暮らしかたをぐるぐるわくわくと創造させますね。